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皮膚アルテルナリア症の1例

■巻ページ:高知市医師会医学雑誌 第10巻 第1号 264~270頁  2005年
■表題:皮膚アルテルナリア症の1例
■ title:A case of cutaneous alternariosis
■著者:猿田隆夫
■共著者:猿田祐輔、佐野文子

■要旨(はじめに)
症例は53歳男性。 果樹園農家。 ポンカン・枇杷を栽培。 主訴:右手背の表面顆粒状紅色局面。 初診 (平成16年5月31日) の約8か月前,右手背に小さなしこりが生じ,次第に増大した。 初診時には,3.5×4.5cmの辺縁堤防状隆起する紅色局面で,中央部は陥凹し,凹凸不平,顆粒状となっていた。 鱗屑のカセイカリ所見で褐色の菌糸およびアルテルナリアの大分生子がみられた。 病理組織所見では,表皮の偽癌性増殖,真皮に慢性肉芽腫の所見があり,角層部に褐色の菌糸が認められた。 真皮内には菌要素はみられなかった。 真菌培養検査では Alternaria sp. が同定され,リボゾーム RNA 遺伝子の解析から Alternaria alternata の可能性のある Alternaria sp. と同定された。 治療は,イトラコナゾール,塩酸テルビナフィンを投与したが,奏効せず,グリセオフルビンで軽快した印象をもった。

■Key words:Cutaneous Alternariosis, 皮膚アルテルナリア症,浅在性
■備考:さるた たかお 〒780-0861 高知市升形 4-25 猿田皮膚科診療所