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成人臍ヘルニア嵌頓の2例 -本邦14例の集計-

■巻ページ:高知市医師会医学雑誌 第10巻 第1号 283~286頁  2005年
■表題:成人臍ヘルニア嵌頓の2例 -本邦14例の集計-
■ title:Two cases of adult umbilical herniation: reports of 14 cases in Japan
■著者:梶浦耕一郎
■共著者:谷木利勝、福井康雄、八木誠、中村敏夫、西村公男

■要旨(はじめに)
成人臍ヘルニアは,妊娠・肥満などによる腹圧上昇の結果,繊維性結合組織にて閉鎖した臍輪が脆弱化し伸展することにより起こり,中年女性に好発する比較的稀な疾患である。 【症例1】49歳,男性。 臍部膨隆,発赤,痛みあり。 臍ヘルニア嵌頓と診断され当科紹介。 緊急手術施行。 ヘルニア内容は7cmの小腸と淡血性腹水で,腸管切除は不要であった。 【症例2】72歳,女性。 肝細胞癌・C 型肝炎・肝性脳症にて近医入院中であった。 臍右部に膨隆・激しい痛みあり。 臍ヘルニア嵌頓と診断され当科紹介。 緊急手術施行。 ヘルニア内容は腹水と小腸で,腸管切除は不要であった。 症例1は肥満,症例2は腹水が臍ヘルニア嵌頓に寄与していると考えられた。 14例の集計では,14例中12例(85.7%)で,肥満,腹水,巨大卵巣嚢腫,嚢胞などの腹圧が上昇すると思われる合併症を有していた。 腸管切除することなく治療するためには早期診断と早期手術が重要と考えられた。

■Key words:ヘルニア嵌頓,成人臍ヘルニア
■備考:かじうら こういちろう 〒780-0850 高知市丸ノ内 1-7-45 高知県・高知市病院組合立 高知市民病院 外科