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後腹膜腫瘍の破裂と鑑別しがたかった腸腰筋血腫の1例

■巻ページ:高知市医師会医学雑誌 第10巻 第1号 256~259頁  2005年
■表題:後腹膜腫瘍の破裂と鑑別しがたかった腸腰筋血腫の1例
■ title:A case of iliopsoas hematoma differentiated with difficulty from rupture of retroperitoneal Tumor
■著者:宇都宮俊介
■共著者:泉喜策、福島慎也、宇都宮敬之

■要旨(はじめに)
抗凝固療法中,ショック症状で発症し後腹膜腫瘍の破裂と鑑別しがたかった腸腰筋血腫の1手術例を経験したので報告する。 症例は60歳男性,脳塞栓の既往があり予防のため抗凝固療法中であった。 右片麻痺があり,トイレ介助中,突然ショック状態となり紹介され,入院となった。 右側腹部に堅い腫瘤を触知し血液検査で貧血をみとめた。 腹部 CT で後腹膜腫瘍の破裂が疑われたが血管造影検査でははっきりした腫瘍血管を認めなかった。 入院14日目に手術を施行したが,腫瘍はなく右腸腰筋が断裂,出血し,血腫を形成していたため,出血部を縫合結紮した。 術後14日目にドレーンを抜去し抗凝固療法を再開,術後22日目に転院した。 腸腰筋血腫はまれな疾患であるが後腹膜腫瘍の破裂と鑑別しがたい場合があり注意を要すると思われた。

■Key words:腸腰筋血腫,抗凝固療法,後腹膜腫瘍
■備考:うつのみや しゅんすけ 〒787-0019 高知県中村市東町 1 丁目 1 番27号中村市立市民病院 外科