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健診における HbA1c を用いた耐糖能異常の進行予測

■巻ページ:高知市医師会医学雑誌 第10巻 第1号 153~159頁  2005年
■表題:健診における HbA1c を用いた耐糖能異常の進行予測
■ title:Prognosis of glucose intolerance with Hemoglobin A1c
■著者:平井学

■要旨(はじめに)
耐糖能異常の早期把握と二次検査の効率化も考慮した積極的介入は,糖尿病のみならず生活習慣病全般の一次予防に寄与するものが大きい。 当施設の人間ドック受検者11640名について HbA1c を測定し,耐糖能異常の把握と糖尿病予防の可能性について検討した。 HbA1c と血糖の関係や有所見率の年齢層間の推移より耐糖能異常の域値は,5.3付近とみなされ,HbA1c (%) 5.3-5.5, 5.6-5.9, 6.0-6.4の3領域の各年齢層における有所見率は,5 ~10年遅れで追従して増加する傾向にある。 糖尿病易進展例は,40歳後半から50歳台に生じやすく,特に50歳台前半は要注意とみなされる。 40歳以前の血糖および HbA1c の上昇例は,早期の耐糖能異常出現例とみなし,注意して経過をみてゆく必要がある。 一方,60歳後半において HbA1c が7.0未満でとどまる例は進展しにくいと推測され,少なくとも加齢とともに糖尿病悪化例が増加の一途をたどるものではないとみなされる。 HbA1c を耐糖能異常初期からのフォローアップ指標としてとらえ,変化を注意深く見てゆくことが重要とみなされる。 また,血糖および HbA1c と年齢との関係から,耐糖能の状態を相対的に評価し,糖尿病の進行の予測に用いることが可能である。

■Key words:HbA1c glucose intolerance prognosis
■備考:ひらい まなぶ 〒780-8513 高知市桟橋通6丁目7番43号 高知県総合保健協会