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インフルエンザワクチンの効果

■巻ページ:高知市医師会医学雑誌 第10巻 第1号 89~98頁  2005年
■表題:インフルエンザワクチンの効果
■ title:Current influenza topics
■著者:中山哲夫

■要旨(はじめに)
毎年, 冬になるとインフルエンザが流行し, 超過死亡が増加することから一部個人負担で老人へのインフルエンザワクチンが勧奨接種のワクチンとして推奨されている。 また, 乳幼児の脳炎・脳症がインフルエンザに関連していることが明らかとなり, インフルエンザの重要性の認識が高まりつつある。 更に, 近年では新興・再興感染症が問題となっており, 特に2003年は SARS に振り回された年であった。 コロナウイルスが原因ウイルスであることが明かとなったが, 宿主は未だ同定されず2004年になっても中国から散発例が報告されている。 2003‐4年にかけては H5N1, H7N7のトリ型インフルエンザが問題となり, アジア諸国において H5N1 は家禽に感染し重大な問題となっただけでなくヒトにも感染し動物のウイルスが宿主を超えてヒトの社会にも拡大してきた。 新たに抗ノイラミニダーゼ剤のリレンザ, タミフルが抗インフルエンザ薬として使用され, 迅速診断キット, 抗インフルエンザ薬の普及とインフルエンザを取り巻く環境は様変わりしてきた。 しかしながら, 耐性ウイルス株の出現の危険性から抗インフルエンザ剤の乱用は控えるべきであり, 予防の観点からインフルエンザワクチンの有効性と問題点を考えてみたい。

■Key words:インフルエンザウイルス,インフルエンザワクチン,高病原性トリインフルエンザ,脳症,ノイラミニダーゼ阻害剤
■備考:なかやま てつお 〒108-8642 東京都港区白金5-9-1 北里生命科学研究所 ウイルス感染制御 1