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嚢胞状気管支拡張性病変に合併した肺tumorletの1例

■巻ページ:高知市医師会医学雑誌 第6巻 第1号 98~101頁 2000年
■表題:嚢胞状気管支拡張性病変に合併した肺tumorletの1例
■title:Pulmonary tumorlet associated with a cystic bronchiectasic lesion
■著者:陳 豊史(Fengshi Chen)
■共著者:辰巳明利1)、沼本 敏2)

■要旨(はじめに)
症例は68歳女性。検診にて左下肺野に胸部異常陰影を指摘された。胸部CTにて左S9に存在する径約2 cmの小結節を認め、諸検査にても診断がつかず胸腔鏡下生検を試みた。術前にCTガイド下マーキングをして左肺部分切除を行った。腫瘍様の病変は粘液塞栓様物質で満たされた嚢胞状気管支拡張によるものであり、周囲には炎症性細胞浸潤や線維化、一部に微細石灰化を認めた。永久標本にて同病変から少し離れた部位に小型類円形から紡錘形を呈する細胞集団が見られ、肺tumorletと診断した。肺tumorletは限局性線維化瘢痕巣や気管支拡張性変化を伴う種々の肺病変に随伴し、Kultschitzky細胞の過形成によるものとされる。本例では、胸膜癒着や嚢胞状気管支拡張性変化を起こす、潜行する炎症性疾患によって肺tumorletが形成されたと考えられた。

■Key words:肺tumorlet、嚢胞状気管支拡張症
■備考:ちん とよふみ(チェン・フェンシ)〒780-0850 高知市丸の内1-7-45 1)高知市立市民病院呼吸器外科、2)同 病理診断科